W杯で日本人サポーターが「ゴミ拾い」世界中から賛美の声

2018年サッカーワールドカップ・ロシア大会にて、日本のサポーターが試合後にスタジアムを清掃した、と世界各国で報道されました。ロシア組織委員会は、日本人サポーターによる清掃活動がロシア人の心をつかんだと評しています。

日本代表が1998年にフランス大会に初出場して以来、ワールドカップは国民全員からの注目を集めています。日本代表選手の一人が、海外メディアから清掃活動について質問を受けて、「来たときよりも綺麗にして立ち去るということです。」と、サポーターの気持ちを代弁しました。

「立つ鳥跡を濁さず」という諺があります。これは、その場を去るときに、不快なものを残したくない人にとって、覚えておいて損はない教訓です。

とはいえ、ワールドカップでのサポーターの好意的な活動が世界各国から称賛されたことに対して、日本国内では感激されていましたが、と同時に何も感じない人もいます。というのも、自分が行った場所のゴミを拾うことが「当たり前」なのです。この概念は、家での後始末を教えられる子供の頃から、小中学校の義務教育を通じて植え付けられるものです。

子どもたちは、古タオルで作った布を上から両手で床に押さえつけ、四足歩行のように前に押し出して拭く「雑巾がけ」という掃除に慣れています。

特に小学校では「雑巾」を使って掃除をすることが多いので、100メートル走のようにいかに早く床を拭けるかを競い合います。一緒に掃除をすることで仲間ができ、集団で行うことで規律や連帯感を学びます。

なんと、ゴミ拾い活動は、2008年に、社会貢献活動としての清掃活動に競技性を持たせ、「大会」として確立しました。

「スポーツ」と「ゴミ」をかけて、「スポゴミ大会」と名づけられました。3〜5人からなるチームが、決められた地域で、決められた時間内に最も良質なゴミを集めることを競います。参加者は、スポーツマンシップの理念に基づき、他チームの選手、ルール、審判を尊重しなければなりません。

また、車道や線路でのゴミ拾い、ジョギング、民家への立ち入りなど、安全面での規制もあります。毎週、土日祝日を中心に全国どこかで開催されており、近年では年100回以上開催されています。

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